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情報の不完全性〜逆選択、モラルハザード〜 [経済学・経済政策]

完全競争市場では情報の完全性という
仮定があるが、情報の非対称性が存在する場合は
市場の失敗が発生する。

◆情報の非対称性(情報の偏在)
取引される財、サービスの情報が
売り手と買い手などの経済主体間で
異なる状態。

◆逆選択
経済主体間に情報の非対称性が存在し
市場の資源配分機能が阻害
→当初望まれていたものが市場から無くなり
望まれていないものが市場に流通する

【例1】
レモンの原理
中古車市場において、売り手のみが
品質を知っている
(買い手は中古車の欠陥、品質の良し悪しが
わからない)
→価格の安い中古車を選ぶ
→品質の悪いレモンが多く出回るようになる

【例2】
労働市場で労働者の能力を労働者自身は
把握しているが雇用者にはわからない
→雇用者は一律の賃金を払う
→有能な労働者は辞めていく
→生産性の低い労働者だけが残る

◆モラルハザード
情報の非対称性により注意や仕事などを
怠るようになり、資源の浪費を引き起こすこと

【例】
自動車保険に加入
→自動車事故に対する注意の希薄化
→危険事故の発生確率が上がる(モラルハザード)
さらに
→事故の増加により保険金支払いが増加
→保険料の上昇
→優良ドライバーの加入減(逆選択)

◆シグナル、シグナリング
情報の非対称性が存在する時、
情報の非対称性を解決するために
情報を持つ側が自ら情報を
外部に明らかにすること。

【例】
品質保証や無事故証明の提示など


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